ロゴ画像:東京都

ロゴ画像:東京都オープンデータカタログサイト

東京都オープンデータカタログサイト

イベントレポート 東京都オープンデータアイデアソンキャラバン2019 in 国分寺

2020年3月2日

in 国分寺市
日時:2019年9月15日(日) 10:00~17:00
会場:国分寺市立cocobunjiプラザ cocobunji WEST 5階
開催協力:国分寺市・小金井市・日野市・あきる野市

〔プログラム〕
 ●開会・イントロダクション
  ・オープンデータについて
  ・本日の進め方について
 ●グループディスカッション
  ・チームビルディング
  ・情報収集
  ・ディスカッション
  ・アイデアまとめ
 ●アイデア発表
 ●グループ成果発表・表彰
 ●総評・閉会

開催テーマ

◇開催テーマ

『多様な魅力を持つ東京の観光を考えよう』

■サブテーマ
 参加者は、以下のサブテーマから一つを選択し、活動していきます。

①『豊かな魅力を有する多摩地域「だから」作れる観光コンテンツとは? 』
 多摩地域は、区部とは一味違う、独自の魅力を有しています。これを生かし体験型観光プログラムをはじめとした、個人旅行者向けの観光プログラムや、自治体の境界にとらわれない周遊・回遊、農産物によるプロモーション等、新しい観光を生み出してみましょう。

②『街の魅力を高め、訪れる人も惹きつける「地元愛」の育て方とは?』
 さらに多くの観光客を惹きつけるためには、行政だけでなく、住民の皆様をはじめとする様々な人々が主体となった取組が欠かせません。住み・働き・遊ぶ身近なまちの魅力をもっと知り、多くの観光客にPRできるよう「地元愛」を育む方法を話し合ってみませんか。  

イントロダクション
~オープンデータについて・本日の進め方について~

 まずは、本開催の全体進行を務めるCode For Tokyoの原亮氏から、オープンデータに関する説明と、本日のアイデアソンの進め方について、お話しいただきました。

【ファシリテータ(全体進行)】
Code For Tokyo 原亮 氏

オープンデータとは「誰でも自由に使える」、
そして「使いたい人に開放されている」データです。  

 オープンデータについて、東京都のオープンデータを活用しているバリアフリーマップ等の事例紹介を交えながら、「今回のアイデアソンでは、こんなデータが使えたらこんなことができるな、という自由なアイデアを出し合うことを楽しんでもらいたい。ぜひ、未来志向のアウトプットを生み出してください。」とお話しいただきました。

〔アイデアソンの進め方・ルール〕
①発言の機会と回数は、メンバー間で均等にすること。
②自分の意見とは異なる意見に触れることを楽しむこと。
③批評は不要。ほかの人の意見は絶対に批判しないこと。
④過去の振り返りや正解を求めるのではなく、未来志向のアイデアを見つけ出すこと。

知識のインプット①

 参加者は、サブテーマごとに会場を分かれ、それぞれのテーマごとの有識者と開催協力自治体による知識のインプットが行われました。

〔サブテーマ1:「豊かな魅力を有する多摩地域「だから」作れる観光コンテンツとは?〕

【有識者】
高崎経済大学地域政策学部非常勤講師・東京都観光まちづくりアドバイザー 大迫道治 氏

「既存の観光コンテンツ × 既存の観光コンテンツ」は
 新しい観光コンテンツのアイデアになりえます。

 大迫氏からは、代表を務める会社の事業でもある地方自治体の持つ「観光資源の掘り起こし」に関する経験や視点を踏まえながら、今後のグループディスカッションを進める上で必要となる「参加者間の観光や観光コンテンツに対する認識を共有させること」を念頭にお話しいただきました。

〇観光とは
・広義:「余暇時間の中で日常生活圏を離れて行う様々な活動のこと」(tourism)
①狭義:「他国等の文物・風光を見て回ること」(Sightseeing)
②レクリエーション:「身体的なリフレッシュを目的とする体験」
③リゾート:「精神的なリフレッシュを目的とする体験」

〇観光コンテンツ×オープンデータのポイント
・地域性や差別化を図るためのデータ活用
・アイデアを発想するための材料としての活用
・観光コンテンツ評価のためのKPIとしての活用  等

 続いて、サブテーマ1を担当する開催協力自治体職員から、それぞれの自治体が抱える観光施策の現状・課題・目指すべき姿・現在の取り組みについて、情報提供がされました。

【開催協力自治体】 
・あきる野市観光まちづくり推進課
・日野市シティセールス推進課

知識のインプット②

〔サブテーマ2:街の魅力を高め、訪れる人も惹きつける「地元愛」の育て方とは?〕

【有識者】
ファイアープレイス株式会社 代表取締役 渡邊知 氏

観光スポットだけでは、リピーターの獲得には結びつきにくい。
「また訪れたい」と思うのはその地域の人との繋がりが出来たときです。

 渡邊氏からは、代表を務める株式会社の事業やまちづくりアドバイザーとしての視点から、超高齢化社会の進展や大都市圏への人口集中、働き方改革の浸透等、社会環境の変化により、人々の価値観が変わってきている点を踏まえながら、今の時代に求められる観光とまちづくりについてお話しいただきました。

〇「再来訪因子」、これは一度訪れた場所を再度訪れたいと思う要因です。一般的に観光のために再度訪れたい場所として選択してもらうことは難しい。しかし、この「再来訪因子」を誰にも分かるように可視化・データ化できれば、そのまちが元気になるきっかけを作り出すことができるのではないでしょうか。

〇その時代で求められる基準は異なってきます。これまでは観光客数や住民満足度、しかし、これからは「その街に知り合いが住んでいる人の数」や「街中であいさつしてくれた人の数」等であるのかもしれません。

〇その地域に住んでいるわけではないけど、年に数回訪れてくれる人を増やす。その地域に対して愛情「地元愛」を抱いてくれる人を増やす、そうした雰囲気を地域で醸成していく。今回は、アイデアの一つとして、それを進めるための指標を、皆さんの豊かな発想を通じて創出してもらいたい。どうしたら住んでいるまちがより元気になるのか、ぜひ考えてみてください。

 続いて、サブテーマ2を担当する開催協力自治体職員から、それぞれの自治体が抱える観光施策の現状・課題・目指すべき姿・現在の取り組みについて、情報提供されました。

【開催協力自治体】 
・国分寺市政策部市政政策室
・小金井市情報システム課

グループディスカッション
~チームビルディング・情報収集・ディスカッション・アイデアまとめ~

 以降、参加者は、各班に分かれて、オープンデータを活用したアイデアを生み出すため、「現状・課題」、「理想のイメージ」、そして、アイデアとなるデータやICTを駆使した「解決策」の検討作業に入っていきました。

①チームビルディング
②情報収集
③ディスカッション
④アイデアまとめ

アイデア発表①
サブテーマ1:豊かな魅力を有する多摩地域「だから」作れる観光コンテンツとは?

 サブテーマ1の各班が、1日のグループ活動の成果として、完成させたアイデアの概要は、以下のとおりです。

  • 1班:「オフは東京の左」
    〇課題設定の考え方
     日ごろの生活の疲れを癒すことを目的に気軽に身近な場所「意外と何でもある」多摩地域に来たいと思ってもらいたい。

    〇サービス概要
     民間のレンタサイクルサービス情報や住民のオススメスポット等を登録し、紹介するアプリ。

    〇活用したいデータ
     サイクリングコース、文化財、住民のオススメスポット

  • 2班:「さくたま(さくっと多摩にいこう!)」
    〇課題設定の考え方
     東京近郊在住の人達が、「気軽に、何度も遊びに行ける場所」と思ってもらえる多摩地域にしたい。

    〇サービス概要
     条件入力(時間・人数・目的)で、最適な観光コースを提案するアプリ。新しい魅力(温泉・景勝地・カフェ等)の発信や空き時間の活用が可能。

    〇活用したいデータ
     観光スポット情報、利用者の口コミ

  • 3班:「地元おもてなし隊による体験サポート」
    〇課題設定の考え方
     東京都在住の女性やファミリー層向けに、“2つ目の生活拠点”としての多摩地域を提案したい。

    〇サービス概要
     地元の有志による多摩地域ならではの体験イベントやコースガイドを提供するアプリ。住民との“人と人とのつながり”ができ、リピーターの獲得にも期待。

    〇活用したいデータ
     イベント情報、公共施設情報、利用者の口コミ

  • 4班:「もうひとつの東京+1(プラスワン)」
    〇課題設定の考え方
     都民(ファミリー層を含む)や来日2度目の外国人に対して、東京観光の選択肢の一つとして多摩地域を加えてもらう機会を提供したい。

    〇サービス概要
     スローライフ体験(農家体験、星空観賞)や史跡等の観光コースを多言語対応アプリとして発信。

    〇活用したいデータ
     イベント情報、サイクリングコースデータ、史跡・寺社仏閣情報

  • 5班:Tama Pride(多摩プライド)
    〇課題設定の考え方
     多摩の自然・歴史文化等を観光客や住民に魅力・誇りに思ってもらうきっかけを提供したい。

    〇サービス概要
     Tama Pride(情報発信の視点例:①また来たくなる、②ふらっと訪れたくなる、③地元民が好き)に該当するスポットやイベントを情報発信。

    〇活用したいデータ
     観光スポット情報、各種スポットの写真データ

  • 6班:声から作る旅コンシェルジュアプリ
    〇課題設定の考え方
     多摩地域を訪れた観光客に対して、プラスアルファの魅力を提案。

    〇サービス概要
     利用条件(時間・目的地・嗜好等)を入力すると、オススメスポットや周遊コースをAIが分析、提案するアプリ。利用者情報・口コミ登録で提案内容が向上。

    〇活用したいデータ
     観光スポット情報、各種スポットの写真データ、利用者や住民の口コミ・写真データ

参加者投票の結果、サブテーマ1の最優秀アイデアは・・・
2班の「さくたま(さくっと多摩にいこう!)」が選ばれました。

アイデア発表②
サブテーマ2:街の魅力を高め、訪れる人も引きつける「地元愛」の育て方とは?

 サブテーマ2の各班が、1日のグループ活動の成果として、完成させたアイデアの概要は、以下のとおりです。

  • 7班:「国分寺検定アプリ」
    〇課題設定の考え方
     市民が将来地元を離れても、子どもと遊びに来たり、子どもに対して地域の歴史を語ったり、誰かに伝えたくなるような環境を提供したい。

    〇サービス概要
     市の様々なクイズを出題、回答できるアプリ。誰もがクイズを投稿でき、問題はオープンデータ化。

    〇活用したいデータ
     歴史文化・史跡情報、クイズデータ

  • 8班:「地元愛着Push型イベント情報の発信」
    〇課題設定の考え方
     新規住民が、早く地域になじめるよう、負担なく地域で暮らすために有益な情報を提供したい。

    〇サービス概要
     地域で暮らすうえで必要かつ有益な情報を自治体、住民、自治会が自由に登録できるプラットフォーム。GPSをもとに新規住民等へ自動配信。

    〇活用したいデータ
     イベント情報、オススメスポット情報、店舗情報

  • 9班:「やっぱり国分寺に住もう!~15歳の記憶が40歳で蘇る街~」
    〇課題設定の考え方
     地域一丸となる対象(スポーツ等)を設定し、いつでも、どこでも、地元を思い出せる環境をつくる。

    〇サービス概要
     学生時代に必ず経験する地域のスポーツを設定、大会結果等をランキング化しアプリで公開。卒業後も参加できる大会を準備し、随時ランキング更新。

    〇活用したいデータ
     イベント情報、公共施設情報、大会等結果情報

  • 10班:「Patrun(パトラン)~20代前半独身女性から選ばれる街を目指して~」
    〇課題設定の考え方
     20代女性を対象に、住む地域を選択する最重要項目「治安」の見える化を図り、選ばれる街になる。

    〇サービス概要
     警視庁等が公開する不審者情報、外灯の多い道、パトロール隊(地域ランナー)等を登録し、治安データとして数値化することで、アプリとして公開。

    〇活用したいデータ
     不審者情報、外灯マップデータ、パトロール隊登録情報

参加者投票の結果、サブテーマ2の最優秀アイデアは・・・
10班の「 Patrun(パトラン)~20代前半独身女性から選ばれる街を目指して~ 」
が選ばれました。

グループ成果発表・表彰

 サブテーマごとに部屋を分かれていた参加者が改めてメイン会場に集まり、アイデアソンの締めくくりとして、各テーマ代表(得票1位)によるアイデアの発表が行われました。その後、それぞれのテーマの得票1位と2位の班の表彰を行いました。

総評

 今回のイベントのまとめとして、全体進行を務めた原氏からの総評です。

今日議論したことや感じたことを、
日々の暮らしや仕事でどう活かしていけるのか、考え続けてほしい。

 いかがでしたでしょうか。皆さんの議論を見ていて、「多摩ってなんだっけ」、「多摩ってどう捉えたら良いだろう」という入口から始まり、議論が進むにつれて、都内でもスローライフな空間で自然が多い地域という印象を見つけ、それらを生かした交流や体験イベントが武器になるというアイデアに繋がっていったようです。その地域で心地良さを感じられるかどうかは、施設等のインフラだけでなく、そこで暮らす人々の営みや雰囲気といった「そのまちの匂い」が重要になってくるのかなと感じました。今後は、そこをどう磨くかがポイントになってくるのだと思います。今回は、多摩地域に在住の方も多くいる中でこうした議論ができた。これは地域にとってもプラスになったのではないかと思います。

 地域課題や社会課題と言われるものは、誰かが上から設定するものではなく、そこで暮らしている人々や訪れる人々が感じている、「もっとこうだったら良いのにな」という感情の集合体がであると思っています。今日は「観光」をテーマに、皆さん自身で語り合い、一緒に議論ができたこと、これが大きな一歩になったと思います。皆さんには、今日議論したことや感じたことを、日々の暮らしや仕事の中でどう活かしていけるのか、ぜひ考え続けてほしいと思います。本日はお疲れさまでした。

閉会

 最後に、参加者全員による記念撮影で閉会です。
 この度は、ご参加いただき誠にありがとうございました。お疲れさまでした。