皆様、時間となりましたので、ただいまから「第7回東京都オープンデータ・ラウンドテーブル」を開催いたします。本日の司会進行を務めますデジタルサービス局データ利活用担当の池田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
まずは、「次第」をご覧ください。
本日の流れですが、始めに私から「東京都のオープンデータの取組」をご説明させていただきます。続きまして、提案者の皆様からプレゼンテーションを行っていただくということで、今回は3名の方にお越し頂いております。最後に、「ディスカッション」では、オープンデータ利活用促進に向けて本日ご提案頂く3者の皆さまはじめ、ご出席の方々でディスカッションを行う予定です。
なお、事業者様のご提案資料及び全体の議事は、後日、東京都オープンデータカタログサイトに掲載予定でございます。
次に、「参加者名簿」をご覧ください。
本日は、ご提案者として、
株式会社ガッコム 山田 洋志(やまだ ようじ)さん
国立大学法人 東京学芸大学 高橋 菜々子(たかはし ななこ)さん、
株式会社Piland 長野 陸(ながの りく)さん に出席いただいております。
また、東京都からは、デジタルサービス局戦略部の荻原サービス開発担当部長、同じく戦略部の佐塚デジタル改革担当課長、デジタルサービス推進部の吉成データ利活用担当課長が出席しております。
さらに、オブザーバーとして、デジタル庁 デジタル社会共通機能グループの川島 然太(かわしまぜんた)さんにも出席いただいております。
その他、都各局職員及びの都内区市町村職員の方々にもオンラインで御参加いただいております。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
また、本日の進め方につきまして、画面操作は事務局で行います。発表者の方はご発言の際に、事務局からご案内いたします。御参加の皆さまはマイクをミュートにし、また、画面操作も行わないようお願いします。
それでは、まず始めに、わたくしよりオープンデータの取組状況についてご説明いたします。
こちらが、オープンデータの全体像になっております。
都庁内各局のデータのみならず、区市町村とも連携しながらオール東京でオープンデータ化の取組を行っているところでございます。
取組として、右下のところをご覧いただければと思うのですが、3年前の2月からオープンデータ・ラウンドテーブルを開催しておりまして、民間事業者の方をはじめとするオープンデータの利用者の方からオープンデータに関するご提案をしていただいて、行政職員とディスカッションさせていただきながら、オープンデータの公開や改善に取り組んでいたところでございます。
さらに、今年度から、オープンデータのコミュニティ、Slackを立ち上げました。ラウンドテーブルは貴重な機会ではあるのですが、年間で回数をあまり多く開催できないというところもございますので、オンラインの中で議論するような仕組みも今年度から設けたところでございます。
また、いただいた貴重なニーズをもとに東京都の各部署や区市町村と調整の上、積極的なデータ公開を行ってまいりました。現在、オープンデータカタログサイトには、都と区市町村のデータを合わせて約60,000件以上のデータを掲載しているところでございます。
本日は、区市町村の皆様にもオンラインでご参加いただいておりますが、引き続き、区市町村のデータ掲載にもぜひご協力いただきたいと考えております。
このカタログサイトでは、利活用事例や新着情報を掲載しておりますほか、オープンデータのダウンロードだけではなく、APIでのデータの提供などより使いやすいカタログサイトを目指して運営をしているところでございます。
そして、循環の最後ですが、公開したデータをしっかり使っていただこうということで、「都知事杯オープンデータ・ハッカソン」というイベントを開催しているところでございます。
このようにエコシステムを循環させながら、オープンデータの取組を進めているところでございます。
こちらが個別に各事業についてございます。
まず、「オープンデータ・ラウンドテーブル」についてです。
行政のデータは数多くございますが、民間のニーズをしっかり把握して優先順位を付けながらオープンデータの公開を進めるという趣旨でラウンドテーブルを開催しております。
令和3年2月より、これまでに6回開催しておりまして、本日は第7回目の開催となります。
まず第1回のラウンドテーブルでは、駅のエレベーターの点検情報や、観光の統計データなどのご提案をいただき、かつては、PDF形式で公開していたものを、データの機械判読性の高いCSV形式に変換するなどして、オープンデータとして公開しました。
第2回のラウンドテープルでは、都が保有する駅や、バス停の緯度・経度情報等のご提案をいただき、新たにオープンデータ公開をしました。
第3回のラウンドテーブルでは、防災分野の観点から避難所情報や点群データ等のご提案をいただき、新たにオープンデータとして公開しました。
第4回のラウンドテーブルでは、緊急輸送道路情報や高潮浸水想定区域図の情報、都指定の史跡情報など、幅広い分野からご提案をいただき、オープンデータ公開に繋げてきました。
また、昨年9月に行いました第6回のラウンドテーブルでは、発達障害支援機関一覧や「建物用途別」の土地利用計画図、首都直下地震等による東京の被害想定のデータ公開要望をいただき、データ所管局の皆様と連携し公開に向け、調整をしております。
本日のラウンドテーブルでも、オープンデータに関するニーズを把握するため、様々な分野からご提案をいただく予定です。
次に、「東京都オープンデータコミュニティ」でございます。
こちらは昨年の5月にSlackのコミュニティをして立ち上げたところでございます。
このコミュニティはどなたでも無料で参加することができまして、
既に会社員、公務員、学生など、様々な分野でご活躍の多くの方にご参加いただいているところでございまして、会員数は200名を越えているところでございます。
今後さらに、オープンデータを利用しているエンジニアの方やデザイナーの方はもちろんのこと、データサイエンスを学んでいる学生やオープンデータに関心のある行政職員の方など様々な属性の方にご参加いただきたいと考えています。
コミュニティでは、コミュニティ会員同士の情報共有はもちろんのこと、サービス開発メンバー募集、開発サービスの紹介、コミュニティ会員限定イベントの開催などを行っております。
オープンデータに関するリクエストも行っておりますので、随時いただければと思っております。
これまでも会員限定イベントを2回行っておりまして、民間企業の方や学識者の方々をお招きし、オープンデータ活用等のお話を伺うなどし、参加頂いた会員の皆様からは、オープンデータ利活用の有効性や今後の可能性などを感じることができたといったコメントをいただいております。
また、3月には、第3回目の会員限定イベントを企画しており、会員の方同士のコミュニケーションを活性化する企画を検討しておりますので、本日ご参加いただいている事業者の皆さまや区市町村・各局の皆さまもぜひご参加いただければと思っております。
最後に、実際にデータを使う「都知事杯オープンデータ・ハッカソン」についてお話させていただきます。
オープンデータを活用し、デジタルサービスの提案を行っていただく事業で、今年度が3回目の開催となりました。
応募者数も年々増加しており、昨年度は423名の方にご参加いただきましたが、今年度はその約1.5倍にあたる659名の方にご応募いただきました。
9月に行われた「First Stage」では、70件以上のサービス提案がございました。
そして、アプリを実装化する社会実装部門及びアイデア提案部門の2つの中から全18チームが10月に開催した「FinalStage」に進出し、さらにそのうちの16チームが年度末のサービスリリースに向けて取り組んでおります。
都としても、開発ツールの提供や技術的なメンタリングなどのご支援を行い、3月16日に開催を予定しておりますDemoDayでは、各チームの成果を発表いただく予定です。
過年度のハッカソンも含め、様々なサービスが提案されておりますので、HP等ご覧いただければと思います。
取組状況の報告は以上になります。
では、続きまして、次第の3にうつります。
「提案者からのプレゼンテーション」でございます。
ここからは、デジタルサービス局サービス開発担当部長の荻原にファシリテートしていただきます。
荻原部長よろしくお願いいたします。
サービス開発担当部長の荻原でございます。
よろしくお願いいたします。
これまで全6回開催しておりまして、今回第7回目となりますが、前回から対面でできるようになりました。、それまではコロナの影響により対面で実施できていませんでした。
こうして、対面で生々しいお話を聞くのが一番だと思っていて、今日は皆さんからいろいろな情報を教えていただきたいと考えておりますので、できることできないことは出てくると思いますが、こういう要望もあるということを我々東京都やオブザーバーで参加しているデジタル庁の方にもお伝えいただければと思います。
毎回ラウンドテーブルでは、デジタル庁の方に最近のトピックを伺って、それをアイスブレイクとして進めてきました。
まずは、川島さんから最近のデジタル庁の取組を教えていただき、その後、山田さん、高橋さん、長野さんの順番でそれぞれご提案をいただければと思います。
それでは、デジタル庁の川島さん、お願いできますでしょうか。
はい、ご紹介ありがとうございます。
デジタル庁のオープンデータ担当の川島と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
本日は、最近のトピックスを少しお話させていただければと思っていますが、デジタル庁では、オープンデータの基本指針の改正を進めております。
デジタル庁のHPの一番上にオープンデータ基本指針を掲載しておりまして、こちらの中にオープンデータの意義や定義、ルールを定めたものがございまして、こちらを社会情勢等の環境に合わせて改正するのが今のトピックスでございます。
そして、ちょうどデジタル庁で改正案を作成しまして、先日パブコメを実施しました。
意見募集は2月20日終わってしまったのですが、こちらの改正内容の中で自治体の方々に関係するパーツがございますので、そちらについてご紹介させていただければと考えております。
e-Govのパブリック・コメントのページで「オープンデータ」と検索していただければ、意見募集は終了していますが、公募要領や改正案はご覧いただけますので、もしよろしければご覧いただければと思います。
こちらの公募要領の中に主な改正内容の記載がございまして、今回ご紹介させていただくのは3つ目のところですが、「生成AIの行政データの活用を見据え、政府標準利用規約の地方公共団体への適用を推奨、二次利用可能な行政データの拡充」が自治体の方に関係するところですので、簡単にご紹介させていただきます。
各自治体におかれましては、オープンデータのカタログサイトを整備する等して、そちらに掲載されているデータを二次利用可能と位置づけているところも多いかと思いますが、自治体のHPのうち、当該カタログサイト以外のページについては、基本的にはすべて著作権の対象となっており、私的使用のための複製・引用など著作権法上認められた場合を除き、無断で複製・転用することができないとなっているところも多いのではと考えております。例えば東京都のHPも同様になっていることを確認しております。この場合、カタログサイトに掲載されているデータは二次利用できますが、それ以外のページに掲載されているデータについて、複製・転用などする場合には、都度自治体の許諾が必要になるという実態がございます。
一方で、官民データ活用推進基本法上は、国や自治体が保有するデータは原則皆さんが容易に利用できるようにするべきと定めております。実際に各府省庁では、政府標準利用規約というものを定めて、二次利用可能なデータの幅を広げる取組をしております。
具体的には、デジタル庁のHPの基本指針の下に政府標準利用規約というものを掲載しておりまして、こちらを各自治体のHPに掲載していただければ、HPに掲載されている情報は基本的に二次利用可能と位置づけできます。現在、各府省庁は各HPにこの政府標準利用規約を適用しておりまして、各府省庁のHPに掲載されているデータについては、基本的に二次利用可能という位置づけになっておりますので、それらを各自治体の方にもそれぞれのHPに適用していただいて、二次利用可能なデータの幅を広げたいということが今回の基本指針の改正内容のひとつになります。
実際に、デジタル庁のコピーライトポリシーのページに、政府標準利用規約の適用を記載しておりまして、ルールに従っていただければ自由に使えるという形になっております。
この政府標準利用規約の名前は政府となっておりますが、自治体の方に使っていただくこともできますし、一部の自治体ではすでに導入していただいているところもございますので、もしよろしければ、政府標準利用規約を各自治体側のHPに掲載していただければ、二次利用に関するライセンス周りの要望で改善されることもあるのではないかと思います。
オープンデータ基本指針の改正時期は未定ですが、確定次第、自治体の方には、連絡させていただければと思いますので、その際に政府標準利用規約の適用有無をご検討いただければと思います。
以上、最近のトピックスを簡単にご紹介させていただきました。
ありがとうございます。
実は、第6回の時にも同じ質問をいただき、東京都のHPに掲載されている情報はオープンデータにならないのか、ということを議論したのですが、政府のほうで、このような取組を進めていただけると我々の取組も進めやすくなるかと思います。
川島さん、重要な情報をありがとうございました。
今日は、皆さんの提案を聞いていただいて、最後に総括ということでご意見いただければと思います。
後ほどまたよろしくお願いいたします。
それでは、さっそくガッコムの山田さんお願いできますか。
よろしくお願いいたします。
今日は、貴重な機会をいただきましてありがとうございます。
改めまして、株式会社ガッコムの山田洋志と申します。
よろしくお願いいたします。
本日こども食堂データのオープン化についてお話させていただければと思います。
最初に簡単に弊社のご紹介をさせていただきますと、
弊社は港区の三田に本社がある会社で、 2010 年設立した会社になっております。
子育て・教育に関するデータ及び付随サービスを提供する教育.ITベンチャーで、さまざまなデータを使ってそれぞれのサービスを提供しております。
特に教育・子育てに特化したサービスを提供する会社になっています。
ビジョンとしては、まさにオープンデータをビジョンに掲げており、Open Data & Open Choice for Childrenということで、データをオープンにすることで、子供の選択の幅を広げたいと活動を続けております。
私、山田が代表で、実はもう 1 人、会長に慶応義塾大学の現役の教授である赤林というものが共同代表としております。私自身は川崎に住んでおり、シビックテックの活動でいうと、Code for Kawasakiの副代表もさせていただいております。
弊社には、様々なサービスがありまして、社名にもなっているガッコムという学校情報サイト、不審者情報サイトの安全ナビ、その他、今回 1 番関わりの深い、こども食堂サービスをウェブやアプリで提供しております。
簡単にご紹介いたしますと、小中学校、幼稚園に先生が何人いて、生徒が何人在籍していて、どんな教科書を使っていて、学区がここですよっていうものの、全国ほぼすべての学校情報を収集して、我々がわかりやすく提供しているというサービスになっています。
例えば、時系列で生徒数がどれだけ増えていくかとか、地図でどこに住めば、どこの学校なのかがすぐにわかるようになっております。
一方、やはり我々だけで情報収集するのは限界がありますので、ユーザーからも情報提供いただくというサービスを提供しています。
例えば、校庭は芝なのか、土なのか。入っている方は誰でもご存知なのですが、なかなか行かないとわからないですよね。
そこで、我々のサービスでは、何学期制なのか、どんな部活があるのか、英語のネイティブの先生がいるのか、など、様々な情報をアンケートのような形で皆様に回答いただいて、我々が統計を出すということをしています。
いわゆる口コミでこの学校は熱心だとか、荒れているといった情報サイトも多いのですが、我々は、そういった主観的な情報はすべて排除しておりまして、あくまで客観的にどうなのかが分かる情報にだけ特化して収集しています。
ですので、我々はもし学校や自治体から指摘が入れば、すぐに直せるようなデータしかないというところが特徴になっています。
自治体や我々だけで収集するのが難しいところは、ユーザーさんにお力を借りているという意味で、シビックテックのような形でやっているサイトとなっています。
例えば校則の情報も集めていまして、女子生徒の髪型は、どういう髪型が禁止されているかという統計を出すと、ポニーテールは25%禁止されていいて、ウェーブパーマだとほとんどの学校で禁止されているということが分かります。
あとはスローガンに使われる単語はどんなのが多いですか?とか、
登校時間は、どこが早いか?、修学旅行先は小学校・中学校・高校で日光が多い、などの情報を統計で公開しています。
そして、実際に学校に通っている方も自分の学校の特徴は知らなかったりするので、各地域の学校で、何が客観的珍しいかっていうことを公開して、特徴を知っていただくとサービスを行っています。
我々がこういった活動を行うことのもいいですが、国や自治体もこのような取組を行っていただけると助かるということで、それに関連するアクションを行っておりまして、データのフォーマットを検討する委員をさせていただいたり、まさに以前、国の内閣官房IT室で行っていたラウンドテーブルに出させていただいたり、コンテストにも出させていただいたり、オープンデータ 100 というのにも選んでいただいたりという活動を行っております。
ここまでが弊社のご説明になりまして、ここからはこども食堂マップについてご紹介いたします。
我々は、「すべての子どもにこども食堂を」というテーマでサービスを提供しております。
ご存知の通り、こども食堂は年々増えておりまして、
2016 年からデータを収集して、現在9000 まで増えております。
ほぼ中学校の数を同じくらいで、インフラに近いぐらいの件数になってきています。
実は、我々やむすびえさんは、「各小学校に 1つこども食堂を」という形を目指したいと思い活動しております。
ですので、小学校区にこども食堂あるかというのを明示していきたいのですが、残念ながら、なかなかこども食堂のデータがオープンにされにくいという土壌がありますので、我々でピンポイントの場所のプロットは難しくとも、学区に何件のこども食堂があるというのを明示したのがこのサービスになります。
どうしてもこの食堂の場所をピンポイントで教えられない、といったところも包括されていて、この学区には何件の食堂があるかが全国同じフォーマットで一目で分かります。
ただ、やはり、あるのはわかるのですが、どこなのかが、知りたいっていうのが、あの人の心でして、こういう形でサービスを開始しましたが、少しずつでもプロットしていこうよということで、実際に各都道府県が出しているデータを我々は
むすびえさんと協力し、収集してプロットも始めている状況になります。
2022年のデータベースでいうと、7000 件のうち約 4000 件の 5 割強ぐらいのデータがプロットできるような形になっているという状況です。
ですので、学区に色塗りがしてあるだけのサービスに今こうやってプロットがされ始めたというのが現状です。
プロットされているので、今までは名前が出せず、件数のみでしたが、今は、名前や住所が出せます。
さらに我々は、サービス学校情報というものを常に提供していて、今、月に1000万 pv くらいの利用があるサイトになっていますので、親御さんにそこの学校の近くに実はこんなこども食堂あるよっていう情報を提供することができるという意味では、単純にこども食堂のデータだけを情報だけを見たい人以外にもこうやって組み合わせることで訴求ができるようになったという形になっています。
今後の展望としては、ようやくプロットは少しずつできるようになってきましたが、本当はもう少し情報欲しいよねというのがありまして、その情報を収集及び提供していただきやすいように、むすびえさんやアイパブリッシング株式会社さんと協力してデータフォーマットを作成しています。
住所や緯度経度だけではなく、開催回数や費用など、こども食堂のデータを集めるなら、これがあればいいよねといった項目やイレギュラーケースがあっても、この内容を入力すれは対応できますよ、といったフォーマットを用意しております。
すでに、このフォーマットは、埼玉県さんと神奈川県さんからご採用いただいており、すでにオープンデータとして公開をしていただいているという状況になっています。そもそも全国全部の緯度経度が分かれば、この色塗りは必要がなく、シームレスに地図に出すことが可能になります。
そして、参加の費用や開催頻度などの情報が集まってきますと、もっともっと詳細情報を提供することができるようになります。
また、詳細の絞り込みをすることで、本当に行きたい方がすぐに、全国どこにも調べていくことができるというサービスが提供できます。
どうしても、自治体で収集するデータに限界があるという場合は、先ほど申し上げたガッコムの仕組みを使って、ユーザーから、細かい客観的情報を収集して充実をさせていくということが我々民間に出来ることだと思うので、そこの協力をしたいと思っています。
改めてですが、国や自治体が持っているデータを市民や区民がわかりやすい・見やすい形式でも提供することが、これまでの情報提供の仕方だったと思うのです。
ですが、生活が多様化し、サービスが向上する中で、自治体からデータを提供いただければ、我々民間がプログラムや、新しいUIを基にサービスを提供をしますので、民間を使っていただければと思います。
オープンデータを提供するというと、企業のために、金儲けのために、データを提供するのかといった、お声もあったりなかったりするのが、企業のためではなく、その先にいる市民だったり、国民のためだというふうに考えて是非、そういった取り組みを進めていただければと思っております。
最後に、改めて東京都様への要望ということで、現在、子ども食堂推進事業というもので支援をしたこども食堂のうち、HP掲載の許諾をいただいた施設のみが掲載されているデータがあります。
こちら、先ほどまさにあった話で、ライセンスが不明瞭というか、これを使っていいのかよくないのか書いていないという状況で、形式がpdf となっていますので、いわゆるオープンデータというと、機械判読性の高さというのは非常に重要になってくるのですが、そこが高い状態ではない状況です。
加えて、緯度経度であったり、先ほど言ったような様々な項目があるとより良いものになり、フォーマットも統一されていると様々なサービスで簡単に伝えるようになるということもあります。
加えて、もし、把握しているものがあれば、こども食堂の件数をもう少し出していただけないかなというのが我々が思っている課題になっています。
まずは、先ほどお話でこれは解消されるかもしれませんが、ライセンスをオープン化していただきたいと思います。それから、オープンだったらカタログサイトでも公開していただいて、可能であれば機械判読の高い形で公開いただきたいというのと、さらに欲をいうと、統一フォーマットで緯度経度など項目を追加し、掲載件数も増やして公開していただければと思います。あくまでもステップと書いておりますので、できる範囲でしていただけるとありがたいと思います。
最後に本日デジタル庁様もいらっしゃるということで、デジタル庁への要望として標準オープンデータセットという各自治体がこういうフォーマットでデータ出すといいですよというものがございまして、こちらにこども食堂も。追加していただけないかというのが要望になります。我々が作成したフォーマットもございますがそれにこだわらず、何等か出していただけると、東京都に限らずほかの自治体も迷わずデータを出せるのではないかと思います。私からは以上になります。
ありがとうございます。
山田さん、ありがとうございます。
それでは、今回の要望の所管である福祉局の方、コメント等いただけますでしょうか。
はい、福祉局企画部デジタル化推進担当の堀江と申します。
本日は貴重なご意見を頂き、ありがとうございました。
いただいたご意見を参考にさせていただくと共に東京都福祉局のHPにアップロードしております「子ども食堂推進事業の補助実績 一覧」についてcsv ファイル等によるオープンデータ化を検討させていただきます。
準備が整い次第対応させていただきますので、よろしくお願いいたします。
はい、以上でございます。
福祉局さん、ありがとうございます。
それでは、参加している皆さんにもご質問いただきたいと思うのですが、今のガッコムさんの提案の中で、佐塚さん、何かございますか。
ガッコムさんがこども食堂の共通データフォーマットを作成されたということで、非常に素晴らしい取組だと思います。
そして、すでに神奈川県さんや埼玉県さんでご利用いただいているということですが、どういったアプローチをして、利用まで至ったか教えていただけますか?
埼玉県さんは比較的こども食堂に対する意欲が高く、最初からそういう話があったようです。私も直接フォーマット採用に関わったわけではないのですが、こども食堂もすでにほぼ全部把握していらっしゃいました。
そして、まさにデータ公開を検討していた時期だったようで、それと、このフォーマットが相まって、このフォーマットのリリースとともに出したというところでございます。
神奈川県さんもなんとかいろいろアプローチをかけていきながら、公開に至ったのですが、まだ件数はそれほど多くないという状況です。今あるものがフォーマットに置き換わったっていう状況でして、自治体によってまだまだ温度差があるのかなという印象です。
こちらの資料を拝見した時に、我々東京都の福祉局のホームページ画像を載せていただいており、これを見て気づいたのが、東京都の補助を受けているけれども、HP掲載の許諾をいただけていない子供食堂さんがあるということでした。山田さんのご説明でも、そういうところが、それなりにあるんじゃないかといったことでしたが、子供食堂側はどういった背景で掲載を許諾していないと思われますか。
住所が掲載されることが大きいと思います。先ほど申し上げたように個人宅で行われているケースですとか、食堂の方に伺ったのは、オープンにしてしまうと困ってはいない方ばかりが来てしまう懸念や、子ども目当てにくる方がいらっしゃる可能性があったりするそうです。所謂、犯罪に巻き込まれるようなケースです。
実際に事件になったってわけではないにしても、何かそういう方が来た経験というのがあったりもされるらしいです。
趣旨からして、我々がやっている食堂は誰でもどうぞという感じではない、という食堂さんはあまりオープンにしないでくださいっていうのが多いようです。
本当に地域の近くで困ってらっしゃる方に、口コミや口伝いで来ていただてやっているところは、オープンにしたくないというところが多いと思います。
そういったお話をお聞きすると、子供食堂の運営場所の情報を、民間企業などが二次利用することは難しいとお感じになる、子供食堂の方もいらっしゃるのかなと思いました。
我々東京都のHPは、先ほどデジタル庁さんのご説明あったように、ホームページに載せているだけでは 二次利用できない状況です。
ですが、デジタル庁さんが先ほどご説明くださった政府標準利用規約を東京都のHPに載せれば、二次利用ができるとなると、子供食堂側の許可がないので、結構危険なのではと思ったのですが、そのあたりデジタル庁様いかがでしょうか。
デジタル庁からは最後にコメントいただきますので、そのあたりも含めてお話いただきましょう。
あまりいないかもしれませんが、そのこども食堂があること自体が、そこが貧困であるいうイメージを持たれる可能性が以前はあったようです。
ただ今、申し上げたように、件数は非常に増えていて、どこにでもあるので、そこが払拭されてきており、実は子どもだけに限定しているこども食堂も殆どなく、何方でも来てください、としていて、所謂、貧困の方以外でも来るような形になっています。
おじいちゃん、おばあちゃんも食べにくるという地域の居場所といった側面もございますので、そういった考え方が浸透していくと、いろいろな意味でオープン化しやすくなるのではないかと考えます。
将来的には、家を探す時に近くにこども食堂があるかなって、近くに公園があるかなというのと同じ感覚で感じられるといいと思います。
要望を6つあげていただいたわけですが、
その中でライセンスのオープン化と掲載件数の増加が、なかなか子供食堂側の理解を得るのが難しいのではないかと感じました。
山田さんから見て、東京都がどのようなアクションをすると、このあたりが進むと思いますか。
説明会で、オープンデータ化することの意義や、オープンデータが活用されるサービスを説明して、理解を求めるとかでしょうか。
それも1つですが、オープンしたくない人はむしろそれをやめてくれっていうことなんですよね。それがメリットって感じられる方と、そうでない方はいらっしゃる気がしますね。
なので、どうやっても世間の情勢が変わらないと、出したくないって人は、東京都さんの力だけではもしかしたら難しいのかもしれないと感じています。ただ現状、助成は受けていないけれども、こども食堂をやっていて、情報をオープンにしてもいいっていうところはあると思います。
援助の対象になっているところしか出てないので、もしそういうところがウォッチできるのであれば、それはオープンにしていただけるといいと思います。
最後に、こども食堂マップを実際に拝見したのですが、アレルギー対応や献立のデータはあるのでしょうか。
うちはもっていないです。
最近アレルギーを持つこどもが増えておりますので、そういったところにも今後取り組みたい、あるいは、行政にそういうデータ集めてほしいとか、そういうご要望はございますか。
そうですね。自治体標準データセットの中にも給食というのがあり、そこにもアレルギーなど掲載されていると思いますが、我々、学校情報提供しているので、給食の情報は欲しいとは思っています。ユーザーのニーズも高く、日々変わるものでもあるので、有益など思います。ただ、そのフォーマットはあるけれども、それを常に定常的に出すっていうところをやっていただけるのかどうかっていうのは、難しいと思います。
動的データをリアルタイムでもらうことは難しいので、まずは行政が運営する学校の給食情報を公開してほしいということですね。ありがとうございます。
佐塚さんありがとうございます。
オンラインで参加されている皆さんもしご質問があれば、チャットにいただければと思います。
山田さん、ありがとうございました。
続きまして、国立大学法人 東京学芸大学の高橋さんお願いできますでしょうか。
東京学芸大学の附属図書館に勤めております高橋と申します。
よろしくお願いします。現職は、学術情報課長と併任で情報基盤課長を拝命しております。ただ、東京学芸大学に勤めておりますと申し上げましたが、今日お話をさせていただくLODというのは、職務上、作っているものではなく、私が個人的な活動・関心を基に作成をしておりまして、今日は小倉百人一首LODについてご昭明をさせていただきたいなと思っています。
今日お集まりの皆様は、ご承知の方もいらっしゃると思いますが、最初にLODとはそもそも何かという話をさせていただきたいと思います。
私は実はそんなにITに強い人間ではないので、簡単に言うと、オープンデータであり、かつ、リンクトデータであるものがLODであります。そして、オープンデータとは何かというと、自由に再利用が可能になっていて、ライセンスが明示されたデータです。しかも、できれば機械可読なデータの方がいいですね、というのがオープンデータの考え方です。
リンクトデータはリソースとリソースがリンクされている状態にあるデータです。オープンではない単なるリンクトデータというのもあり、あるいは、リンクが全くないオープンデータもあり得ますが、両者が揃っているとリンクトオープンデータ(LOD)になるということです。
このスライドに書いてある5つ星はよく説明に使用されるものですが、ティム・バーナーズ・リーというウェブを創始した方が言っているリンクトオープンデータに向かっていく上での5つの星になります。
最初の1つ星は、ライセンスがきちんと明示されているオープンデータ。これはPDFでもなんでもいい、ということです。
2つ目の星が、構造化されているデータで、EXCELのように整理された形になっているということです。
ただ、EXCELは、アプリケーションに依存していますので、csvであったりtsvであったりという誰でも使えるようなデータの形式になっているという非独占が3つ目の星と言われています。
4つ目の星からちょっと難しくなって RDFという形式で出してくれると、機械可読で非常に使いやすくなるので、それが4つ目の星です。
5つ目の星は、それにリンクが入ってくるとリンクトオープンデータになると言われています。
私は図書館の人間ですので、 IT人材ではないので、3つ目が星ぐらいまでは自分でも理解ができ、やれそうだなとなりますが、4つ目のRDFや5つ目のLODとなると少し難しいので、4つ目、5つ目にチャレンジするために小倉百人一首LOD を作ろうと思いました。
かるたの小倉百人一首を事例として、LOD の学習のために制作を開始しましたが、その時々でいろんな話題の技術が出てきたら、LODの中に取り入れ、拡張していくといったことを続けております。
この活動は、実際のところ、図書館が持っているオープンデータを対象とするものでしたので、図書館のオープンデータがあるとこういう可能性が広がるよというような活用事例を提示することができるようになったかなと思っています。加えて、 LODを勉強しながら、この分野に詳しい方々との人脈が広がってきたというところもあります。
この小倉百人一首 LODというのは文化情報資源の LODだろうと考えていまして、行政のオープンデータっていうのは、生活の利便性向上に繋がることがわかりやすいですが、文化情報資源のLODは、社会をより豊かに、面白くしていくというところに非常に魅力があるかなと思っています。
各地の図書館では、古典籍の画像が公開されていて、そこにオープンデータということでライセンスが明示されたものが非常に増えてきました。これを繋いで、さらに例えば、日本語や英語の音声を繋ぐとか、英語の翻訳で著作権の保護期間満了しているものがありまして、そういうもののテキストを繋ぐとか、あるいは教科書にどういう和歌が載っているとか、いろんなデータを繋いでいくというのが小倉百人一首LODです。
そして、LinkData.orgというプラットフォームからデータを提供しております。私は、自分でいろいろプログラムを書くことはできないので、EXCELで情報をアップすればRDFという機械可読な形式にして提供してくれるサイトなので、ここで提供を開始しました。
今月現在で約2万回のダウンロードしていただいているので、かなり使っていただいているかと思います。
和歌の歌枕に対して位置情報をつけ、地図上のピンでマップ化できるとか、いろいろ小倉百人一首に関わるデータをきちんと整理して提供するということをやっています。
例えば、これは『春過ぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山』の和歌のデータですが、関係のあるデータを繋げていって、坊主めくり用のデータだとか、先ほど言いましたように、各図書館で持っている古典籍のデータへのリンクも貼っていき、それから音声や翻訳のデータを作ってリンクを貼って、広がりを目指しています。
この取組は2016 年から個人的に開始をしていますが、LODチャレンジというコンテストがあり、毎年応募するという形で進めていきました。
LODチャレンジは技術普及とコミュニティ形成目指したコンテストですが、 2017 年にデータセット部門で最優秀賞を受賞させていただきまして、それ以降もいろいろと受賞を重ねてきております。
小倉百人一首LOD活用の可能性ですが、これだけデータを増やしていくと、まず研究の利用が考えられるかなと思っております。古典籍の版本の研究で、これはIIIFという技術も加えてやっておりますが、例えば、国文学研究資料館で持っている本と国立国会図書館で持っている本を比較しやすく並べて表示したり、翻刻のデータを使って日本語の表記分析をしたり、あるいは翻訳も何種類か入れておりますので、時代ごとにあるいは作者ごとに英語の翻訳を調べることができます。
それから教育利用としては、この古典籍の画像を使って、中学校や高校の古典の授業をしてもらうであるとか、あるいは翻訳データは英語の授業にも使えるだろうと思っていますし、音声データも非常に綺麗な日本語音声が入っていますので、日本語の授業でも使えるかもしれません。
加えて、エンタメの利用としては、ゲームアプリが作れると思いますし、古典籍の画像の利用で最近結構多いのはグッズ作成です。あとは、先ほど見ていただいた位置情報も観光資源として使えるのではないかと思います。
ただ、そうは言っても、私はデータを作ってデータを公開するけれども自分でアプリ作れませんので、LODチャレンジに参加している仲間の皆さんがアプリ作ってあげようと言って協力してくださっています。LODの世界をビジュアル化したような世界を作ってくれて、その後、SPARQLEndpointも設置してくれました。さらに、そのSPARQLEndpointを利用して、今度は別の方が小倉百人一首クイズを作ってくれたり、データをオープンにしておけば、私が知らないところでどんどん誰かが活用してくれます。これはすごくコミュニティの力っていうのが大きいと感じています。私たちのような技術力がない人でもコミュニティがあることで、いろんな活用がうまくなされた事例だと思います。
次に、教育での活用ですが、私が現在務めている東京学芸大学は教員養成大学ということで、学校との繋がりが非常に強い大学です。
この中でS×UKILAM連携というコミュニティ活動がありまして、主催しておられるのは人間文化研究機構の大井先生なのですが、デジタルアーカイブを活用しながら学校教材を作ろうという活動をしています。美術館・博物館・図書館・文書館等の資料を所蔵している機関と学校教員が一緒に協働して学校教材を作っていこうという取組みです。
第1回のワークショップから参加させていただいて、国立博物館の持っている博物館資料と私の小倉百人一首LODを掛け合わせたような教材を作ったりしています。
次は、参考までにということですが、デジタルアーカイブのような形でデータがオープンになってくると、いろんな教育利用の実践事例が出てきております。
例えば本学の附属竹早中学校では古典の発展学習でグループ学習にデジタルアーカイブを使っていたり、あるいは三重県の伊賀市立成和西小学校では、歴史の授業でもデジタルアーカイブの画像を見ながら理解を深めるといった授業事例があります。
次に文化情報資源を活用していくためには、第1段階としては、データ公開を最初にするということが大事で、それにはデジタル化が本当にマストです。デジタル化を進めて、データを公開するときにできればライセンスが明示されたデータがいいと思います。
そして第2段階がメタデータの流通で、ここが本日私が紹介した話になりますが、機械可読データであったり、リンクトオープンデータであったりという形で、データを作るとともに流通させる仕組みが大事になると思っています。
東京都のオープンデータカタログサイトはデータを集約していくという場所であろうと思いますし、デジタルアーカイブの世界であれば、ジャパンサーチにデータがどんどん集まっていくといいと思います。
第3段階は活用です。先ほど申したように、人の存在というのは非常に大事で、交流と協働によってお互いの得意分野を生かしていけば、より豊かな活用ができると考えております。
今日のお話をいただきましたので、東京都の文化情報資源どういうものがあるかというのを拝見させていただきました。1つ目はTokyoアーカイブで東京都立図書館のデジタルアーカイブが公開されているということで、私がこの小倉百人一首LODを作り始めた時も、実はチェックをしていましたが、その時には画像のライセンスがちょっと明確ではなく、当時使っていなかったのです。今回拝見させていただきましたら、画像の利用についてはしっかりと明示されていたので、オープン化されたのだと大変嬉しく思いました。もし機会があったら今後使ってみたいと思います。
さらに今回この講演のために調べていく過程で、ToMuCoという東京都立博物館・美術館のコレクション検索というのがあると教えていただきまして、こちらは拝見しましたら機械可読のメタデータが出ており、ジャパンサーチとの連携も開始したっていうニュースもトップ画面にあったので、素晴らしいなと思いました。
やはりジャパンサーチに集めていくっていうことが文化情報資源の場合には、ゴールの1つかと思います。
また、博物館・美術館というのは、やはりライセンスのところが非常に難しいものが出てくるだろう思いますが、ライセンスの明示であったり、よりオープンなライセンスをつける方向でご検討いただけると大変有り難いと思います。
最後に、私からも東京都及びデジタル庁の皆様に何か申し上げることがあるとすれば3点ぐらいかなと思っております。
1つ目は教育現場のことを考えた場合、本当に簡単に資料が使えるっていうことが非常に大事です。明日の授業、来週の授業の準備のために使いたいという時に、「利用許諾申請をしてください」というデータだと諦めてしまうことになってしまいますので、利用許諾の手間がかからないという意味では、オープンなライセンスでの公開を是非お願いしたいと思っております。
それから先ほど申しましたように、図書館・美術館・博物館・文書館の文化情報資源を予算がかかるところではございますが、ぜひもっともっとデジタル化できると良いと思います。
それらが探しやすく、使いやすいものが集約されている環境があるといいなと思います。
今日は文化情報資源の話だけしましたが、統計資料も学校教育で活用されると思いますので、いろんな行政の情報なんかも出てくると、身近な情報から授業組み立てていくということが可能になると考えております。
それから2点目は、図書館としてのポジショントークかもしれませんが、図書館というのは今日お話ししましたように、紙の本の倉庫みたいなところではなくて、デジタルなコンテンツも図書館が扱っています。
紙もデジタルもどちらもその活用を促していくことが、図書館で本来の仕事だろうと思っていますので、図書館資料として眠っているもののデジタル化や、デジタルアーカイブの構築に支援をいただきたいと思っております。
各図書館には司書さんがいらっしゃるはずで、こういう方々がICT活用支援のような分野にどんどん入り込んでくると、よりその活用が活性化していくかなと思います。
最後に3点目ですが、デジタルの活用のためには、やはり多様な人材がいるということとそれぞれが協働するというコミュニティの力が重要と思っています。図書館・美術館・博物館・文書館というMLAと言われている資料所蔵機関と学校現場の先生や司書さん、技術力のある人材の方々との連携というのが非常に大事と感じています。今日の最初の話題提供で、東京都にオープンデータのコミュニティがあるとお伺いをしまして、それも非常の期待できるなと思っております。
はい、私からは以上となります。
東京都の文化情報資源についてご質問頂戴しましたが、所管の生活文化スポーツ局さんコメントお願いできますでしょうか。
小倉百人一首LODのプレゼンテーション大変興味深く聞かせていただきまして、ありがとうございます。
改めまして、生活文化スポーツ局文化振興部の富山と申します。
よろしくお願いいたします。
先ほど資料の中でToMuCoと書いていただいた「東京ミュージアムコレクション」というオープンデータのデータベースを私たちは持っておりまして、内容としましては、6つの都立文化施設の収蔵品をオープンデータとして活用するために作成しているものになります。
ToMuCoの概要としましては、2023年度末時点では約15万点の公開を予定しており、2025年度末には、約37万点の公開を目標にデジタル化してオープンデータ公開を進めております。
また、2D画像のほか一部の収蔵品については、3D画像も作成・公開しているところでございます。また先ほどのプレゼンの中でもございましたが、ジャパンサーチやアートプラットフォームジャパンとの連携も行っております。さらに、東京都オープンデータカタログサイトにも今年度中にToMuCoのリンクを掲載する準備を進めております。
一方、ライセンス(利用許諾)の明示についてもお話いただいたかと思いますが、6つの都立文化施設の中には、近現代の作家を扱っているものもございまして、アーティストや作家の著作権に配慮しながら、パブリック・ドメインのデジタル画像を中心にダウンロード機能を来年度以降実装していこうという予定もございます。
ライセンス表記方法については、海外事例なども調査しながらグローバルスタンダードに則った形で進めていきたいと考えております。
最終的には文化情報資源を拡張していくことが社会を豊かにしていくと私たちも思っておりまして、現在37万点の収蔵品全公開っていうことを目標にしておりますが、その他にも文化施設内には映像資料など、貴重な資料がございますので、そちらもデジタル化を進めて、文化情報資源の拡張に努めていきたいと考えております。
私からは以上です。ありがとうございます。
富山さんありがとうございます。
高橋さん、いかがですか。
本当に素晴らしいです。文化情報資源を公開して流通させていく際のお手本のようなストーリーで、ライセンスはなかなか難しいと思いますが、明示されると嬉しいと思います。
生活文化スポーツ局でもいろいろ取り組んでいただいて、高橋さんも生活文化スポーツ局の取組をチェックしていただいて、随時活用いただければと思います。
富山さんいかがですか。
お褒めいただきまして、また頑張ろうと思います。
我々も小倉百人一首LODを拝見させてもらって、利用者の人ってこうやって使うのだというのを少しリファレンスした方がいいかもしれないですよね。
私たちもオープンデータを活用して1つのコンテンツを作り上げようとしていまして、今はオープンデータ化を進めていますが、利活用フェーズにも自分たちでも乗り出していこうとしているので、ぜひ参考にさせていただけると嬉しいと思っております。
富山さん、ありがとうございました。
残り時間で会場にいる皆さんからいろいろご発言いただければと思うのですが、また佐塚さんからお願いできますか。
私も小倉百人一首のクイズをやらせていただきました。その上での質問になるのですが、今回の提案の中にリンクトデータのお話がありまして、リソースとリソースのリンクが要件であるということだと思うのですが、ここでいうリソースってどういうことなのでしょうか。
例えば、周辺データの掲載の元のリンクが貼られていれば、それはリンクトデータになるということでしょうか。
説明が実は難しいのですが、リンクトデータの考え方の中では、あらゆるものに対してURIといわれるURLみたいなものがついていて、それがリソースとなります。
リソースは、実体たけではないですが、主に実態をURLで示したもので、そのリソースとリソースがリンクされているものが、リンクトデータですので、例えば古典籍の画像であれば、画像1枚をアップして、そのライセンスがパブリック・ドメインとすれば、それだけでオープンデータで、それはそこに1個存在するだけですが、例えば所蔵機関は国立国会図書館です、という形で国立国会図書館のリソースとその画像のリソースを結びつけるみたいな、データを作っていくと、リンクトデータになるという形です。
そうなると、東京都のオープンデータカタログサイトには、東京都庁や都内の区市町村のオープンデータが掲載されておりますが、その掲載元の、例えば都庁の各局HPや区市町村HPの掲載場所のリンクが貼られていれば、一応リンクトデータになるということでしょうか。
5つの星が鍵になってくるような気がしてまして、まずは、PDFやEXCELで公開されているものをRDFの形式で公開して、さらにリンクを付けることができるとLODとして使いやすいデータになります。
「リンクを付ける」とはその掲載元の区市町村のホームページへのリンクをつけるということでしょうか。
どういうデータのモデルにするかによって変わると思いますが、市区町村のホームページにリンクがあるからといって全部リンクトデータになるわけではありません。
こども食堂のデータですと、それぞれをリンクさせて1個1個ハブの繋いでいくような形で、まわりに自由に繋げられるというところが非常に強みです。機械判読性が高くなると繋がりも強まって、所謂そのHPのリンクっていう意味ではなく、関連っていう意味ですね。
大変説明がわかりづらくて申し訳ないのですが、今オープンデータになっているものの、その1つ1つ、その1行、1行をもう少し分析していただいて、そこに対しての関連する情報などが明示されたり、子供食堂の場所のようにデータとして読み込めるようになるとリンクトデータと位置づけられるかと思います。
データとデータを有機的にリンクさせるというイメージですね。
わかりました。ありがとうございます。
教育現場で役立つようなデジタル化が必要なデータってたくさんあると思いますが、その中でも優先的にこういうものをデジタル化進めてほしいというものはございますか。
それは先生方が本当にどういう授業を作りたいかに拠ると思います。
今日ご紹介したような文化情報資源は社会科や国語科での活用が見込めますし、社会科であれば、先ほど申し上げたように、地域の防災的なデータでもいいかもしれませんし、理科の先生であれば、ここにタンポポが咲いているとか、そういうことだって、データ化されていれば、授業の中で使えるかもしれないと思いますので、本当にどんな授業を作りたいかっていうところによります。
S×UKILAM連携でやっていることは、データを所蔵している機関は、何に使ってもらったらいいのかがよく見えないので、学校の先生たちと一緒に集まって話すことで、「そういう授業をしたいのだったら、どこそこに良いデータがありますよ」とか、鶏が先か卵が先か分かりませんが、「こういうデータを出してみたらの授業で使えるかな」とかというコミュニケーションをしています。
デジタルアーカイブを作成するための支援として、人的な配置という、お話もあったと思いますが、それ以外に補助金ですとかライセンスとか、そういった支援も必要になるのでしょうか。
そうですね、どういうアーカイブを作っていくかということによるかと思いますが、何かしらのシステムがいると思いますので、サーバーやアプリケーションを構築するのにはシステム整備のお金がかかりますし、それを維持していくには誰がどこでどのように管理するかを検討していただく必要があると思います。規模感によっても異なりますが。デジタル化するための費用と公開するシステムとそれらを運用できる人、その3つをセットにして計画しないと維持ができなくなると思います。
予算が必要な話ではありますが、データ化されることは、ウェブ上に存在しないことになってしまうよりも大事なことだと思います。
最後の質問ですが、支援を行うTech人材の配置が重要だと思いますが、Tech人材というのは、ITの外部専門家ですか、それともITに詳しい司書さんを増やしていくということなのでしょうか。
それは両方あり得ると思います。先ほど申しましたように、システムを入れて運用していくっていうような話になれば、やはり民間企業さんの力も借りて、しっかりやっていかないと持続可能にならないというところがあるかと思います。
一方で、実際にデータを作ってアップロードしてみたいな仕事は、司書のように現場に近いところに人がいるとうまくいく可能性をもっていると思います。
高橋さん、ありがとうございました。
生活文化スポーツ局の富山さんも参加していただきまして、ありがとうございました。
最後、長野さんお願いできますか。
株式会社Pilandの長野と申します。よろしくお願いいたします。
それでは、点群データを用いたイノベーションの実現というテーマで発表できればと思います。よろしくお願いいたします。
弊社は、オープンデータを用いて、災害が起こった時にどのように動いたらいいか、どこが危ないかというところを整備しているのですが、オープンデータの種類を増やし、可視化も行うべきではないかと考えておりまして、どのように使えるのかというところのイメージを持つことが重要かと思います。
加えて、教育の重要だ、と思っていて、浜松市でご説明させていただいた時にデータはあるが、使い方が分からないといったところで、リテラシーの浸透に1 年弱ぐらいかかりました。やはり、リテラシーが高ければ高いほど、どんどんどんどん進んでいくと思うので、そういった連携も東京都とデジタル庁とできたらいいかと思っています。
まず僕自身の自己紹介なのですが、データサイエンティストとして活動しています。研究者上がりで、大学・大学院とAI関連の研究開発をしてきて、そこから、東京で活動しています。
主にどういうことやってるのかですが、事業戦略と業務改革とシステム開発を行っております。AIって、今流行っておりますが、なかなかAI単体では成り立たないと思っていて、弊社はAI×ソフトウェア領域を得意とし、日々いろんな面白い技術や使えそうな技術を検証して、システムの提案をさせていただいております。
主に3つ、AI 開発コンサルティング、ビッグデータ解析、ソフトウェア開発ところで、AIに強い会社さんってPOCを作って検証できましたっという部分で終わりがちかと思います。
ソフトウェア開発やシステム開発の会社さんは、今流行りのAIを入れたいって時にその会社の中では作れず、そこを他の会社さんに頼むというところやられがちなのですが、弊社はソフトウェア開発からAI開発を一気通貫で行っております。
事例紹介になりますが、今流行りのITっていうところの中でAIであったり、ソフトウェアやハードウェア、コンサルティングをやっております。
AIについては、今Chatgptとかいろいろ流行っていると思いますが、それを使ったChatbot開発、自動運転も流行っているので、そこの研究開発をしております。
システム開発に関しては、LINEを使ったアプリやモバイルアプリ、ウェブアプリなどをこのような業界に導入しているところでございます。
ハードウェアに関しては、僕自身がもともと研究者で、そこでドローンを自作で作ったり、あと植物工場を作ったりしていたので、その派生から自社でもドローンを作ったりしております。
コンサルティングでは、世の中、いろんな技術が流行っているので、そこを噛み砕いて提案するといったことを行っております。
そして、今回のベースとなるのが、弊社のシステムが災害廃棄物発生予測 AIシステムで、静岡の浜松市と株式会社ミダックホールディングスという廃棄物処理会社を協業させていただきましてシステムを作りました。
これを作るにあたって、浜松市からオープンデータをダウンロードして、実際に可視化して、そのデータを用いて分析をしたのですが、東京都でもより活発化していただければということで、お話したいと思います。
東京都も東京都のデジタルツイン実現プロジェクトで、3次元の点群データ整備を令和4年からやっていると思います。
ここに紐づいて、能登半島地震の被害想定の可視化もやられていたか思っていて、これは災害が起きた時のシミュレーションに使えますし、有用なデータだと思っていて、これらのデータをどんどん整備していくべきかと思います。災害以外にどのように使われているのかを見ると、エンタメではないですが、世の中のものは劣化してしまい、どんどん変わってしまうところがあると思っていて、これに対して、この時点ではこういう感じでしたと3Dで残すことをされていてこういう使い方もあるのかと参考にさせていただいております。
これらを用いて、弊社としては、データをどのように活用していくのかといったことをお話させていただくと、1つ目がインタラクティブな時間旅行体験です。
海外の方も日本の方も旅行に行き始めたと思っていますが、「そこに調べて行く」という旅行に行くハードルを下げるために、現地のどこがいいのかということを分かったうえで旅行に行くと、より旅行の満足度がどんどん上がっていいのかなと思っているしだいでございます。
2点目が都市緑化プランニングツールですが、僕は福岡出身で東京に来て、ビルが多い中、緑もあると感じていて、緑化を進めていくといった世の中の流れもあり、それに対して、どこに緑を作っていくべきかということを仮想的に作った後に、実際に世の中に展開していくとコストも低く検証できるかと思います。
3つ目は、エネルギーマッピングと最適化でありますが、現在、火力であったり風力であったり色々なエネルギーがあると思いますが、どこでどのぐらい使われているのかという部分を可視化すると、省エネ対策であったり、エネルギーの効率化に使えるのではと考えております。
4つ目にデジタルアートとパフォーマンスとありますが、こちらは東京ビッグサイト等でもやられているのかなと思っていて、公共施設でプロジェクションマッピングをしてアートを作るといったことをして、そういったことを行うことで、先ほど言った観光にも使えると思いますし、点群データを活用して、より良いプロジェクションマッピングが出来ると思います。
5つ目がスマートシティ・セキュリティで、人間の異常行動や犯罪のリスクとかを予見したりする研究もあるので、そこでもうまく使えると思います。
6つ目に都市農業の最適化っていうところで、農園が重要だと思っていて、東京だったらなおさら食べ物や飲料が出回っているので、最適な農業スペースを見つけて、農業の効率化が図れると面白いと思い、弊社で取り組もうとしているところでございます。
今後のアプローチとして、都市インフラだったり、観光産業、災害対策、不動産や交通や文化遺産をやっていこうと考えております。
まとめですが、それらをやるにあたってデータがベースになっていて、そこプラスで今後、データをどんどんどんどん拡張するにあたって、情報リテラシーっていうか、先ほどのフォーマットの話もあったと思うのですが、
どのように貯めていくべきか、どういうデータが必要か、というビジョンを持ちながら貯めていくと使いやすくなると思うので、東京都の方々に、意識してほしいなと思います。デジタル庁でもリテラシーなどの教育とかに力入れてやっていくとより良くなっていくのではないかと思います。
以上で発表を終わりたいと思います。ありがとうございました。
長野さん、ありがとうございました。
点群データのお話がありましたので、所管している都市整備局さんからコメントいただければと思いますが、いかがでしょうか。
都市整備局都市づくり政策部広域調整課の金井と申します。発表ありがとうございました。当局では、 今年度23 区の点群データの整備をちょうど進めているところでございます。
データにつきましては、準備が整い次第、順次公開していく予定でございますので、是非ご活用いただければと思います。
よろしくお願いいたします。
ありがとうございます。
少し時間が押していますので、佐塚さん、もしご質問があれば、 1、2問でお願いします。
点群データは、時間経過による差分を比較するのに優れていると言われていますが、データを取るにはコストがかかります。そのコストとパフォーマンスを比較考慮して、点群データを「取る範囲」と「取る頻度」を決めないといけないと思います。その際に、都市インフラの劣化検知の場合ですと、どのくらいの頻度で点群データを取るのが望ましいと思いますか。
今、現在、僕が知って建築業者さんという話でいうと、半年に一回か一年に一回のタイミングかと思います。
点群データでよく言われるのが、災害対策への活用です。災害は、いつどこで発生するか分からないので、広範囲なエリア全体のデータを予め取っておく必要があると思います。災害対策でしたら、どのくらいの頻度で取るのが望ましいですか。
なるべくリアルタイムで取得できると嬉しいのですが、コストを考慮すると、難しいと思うので、3Dデータは半年や一年に1回で、もし2Dのカメラ映像があればそちらは簡単にコストが低く、取れると思うので、定期的に数週間の頻度で情報取得ができるといいと思います。
長野さん、ありがとうございます。
それでは、この後ディスカッションに入りたいのですが、残り時間が5分くらいなので、今日お越しいただきました3者の皆様から東京都に対して、このようなデータがオープン化されると嬉しい、といった要望をお伺いできればと思います。
長野さんからお願いできますか。
それでいうと、東京都のデータで今、渋谷や新宿などの3D空間が出来つつありますが、それのみであって、例えば浜松町、浜松市でやったものと掛け合わせる時に、2Dデータと3データの掛け合わせが難しかったので、例えば降水量とか、3D空間に紐づく新しいテーマのデータを整理・公開いただけると嬉しいと思います。
長野さん、ありがとうございます。
続いて高橋さん、お願いできますか。
はい。
ありがとうございます。いろんな古典籍であったり、今日はあまり触れていませんが、文書館関係のデータがオープンになってくると、歴史研究などにも使えるようになるのではないかと思います。
高橋さん、ありがとうございます。
山田さん、こういうデータがあると、都民の皆さんに対して、「便利なサービスが作れますよ」というのがあれば、教えていただけますか。
我々は、学校・保育園サービスを提供していますので、ユーザーからデータを提供してもらっていますが、もう少し正確な情報として自治体や教育委員会から情報をいただけると助かります。
特にニーズが高いのは、部活の情報になるので、部活があるか、ないか、とか、あと全国大会の部活は収集して掲載していますが、都道府県より下のレベルの収集は難しい状況です。全国まではいけないけど、都内だったら強豪な学校もあるので、都大会まででもいいので、各部活の結果なども元データが公開されると有り難いと思います。
加えて、公開されている地域はありますが、保育園の空き状況です。
空き状況は月ごとに替わるので、PDFで公開されていると思いますが、我々がリアルタイムで収集してメンテナンスしていくには非常にコストが高くなるので、東京都だけでも元データが公開されると我々もリアルタイムで情報提供できて、社会的にも役立つのではないかと思います。
ありがとうございます。ラウンドテーブルを通して、皆さんからよく言われるのが、我々がオープンデータ化するとなると、まずが人間判読性、人間にとって分かりやすいものがオープンデータだと思っていて、PDFで公開するケースが多かったです。
本来は機械判読性が高いものが使い勝手がいいですよね。
ですので、人間が読めるものと、機械が読めるものの2つをオープンデータとして出すということが、今後行政に求められていることかもしれないですね。
皆さんからご指摘いただきまして、ありがとうございました。
最後にデジタル庁の川島さんに今回のラウンドテーブル通しての感想をいただけますか。
はい、デジタル庁の川島です。
本日はありがとうございました。
様々な意見を伺いまして、改めて行政データの可能性を勉強させていただいたと思っています。
本日のお話の中で質問があったと思いますので、政府標準利用規約について少しお答えさせていただきますと、政府標準利用規約はあくまで国や自治体が著作権を持っているデータの二次利用推進を定めているもので、基本的に個人情報など第三者に著作権があるものについては、例外と定めております。
よって、こども食堂のデータに規約が適用されて問題が解決されるわけではありませんが、二次利用できないデータが明示されることによって、じゃあ、そのデータを二次利用するにはどうすればいいのかなどの次の議論の材料になればと思います。
本日様々なご意見いただきまして、今後のオープンデータ推進の施策の参考にさせていただければと思います。
引き続き勉強させていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
本日はありがとうございました。
川島さん、ありがとうございました。
クロージングに入りたいと思いますので、池田さん、お願いします。
皆様、貴重なご意見、ありがとうございました。
子供関係の情報とか、文化情報とか、それから点群データですね。
色んなご意見いただきました。
やはり鮮度の部分も含めて、宿題をいただいたと思いますので、引き続き関係の部署と調整して進めて参りたいと考えております。
加えて、許諾についても問題意識を持っていて、都庁の中で、データを利活用するための基本方針のような技術ガイドラインがあるのですが、許諾のところを今年度もう少し記載して、各所管部署がデータを利活用する際に、オープンデータ化を見据えて許諾取得もtodoリストに加えるような改正もしていきたいと考えているところです。
そして、職員がデータを可視化していくことも大事だと思っていて、こちらもガイドラインに追記していきたいと考えております。みなさんと意見交換しながら、少しずつでもDXが進むよう頑張って思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
本日はどうもありがとうございました。